日刊知的ぐうたら生活

ボーカリストSCHAZZIEのブログ

エリザベス女王

エリザベス女王が死去。

わざわざ「イギリスの」と書かなくても、全世界の人が知っているであろうエリザベス女王ですが、96歳で亡くなられました。

エリザベス女王とは個人的には何の縁もゆかりもありませんが、イギリスの人達にとっては、日本人が想像もできないくらい大きな存在だったのだろうなと思います。

10年前、エリザベス女王即位60周年の年でしたが、折しもその年はロンドンオリンピックが開催されていました。

その時、私のバンドのキーボード担当だったイギリス人のピアニストがロンドンに里帰りし、ちょうど日本に戻って来たので、「ロンドンはオリンピックで盛り上がってた?」と訊ねたところ、

「オリンピックなんか全然。イギリス国民はエリザベス女王の即位60周年の方が大事だから」

という答えが返って来て、へぇ~と思った記憶があります。

私自身、特にオリンピックに興味があるほうではないけれど、世の中の人は自国のオリンピックには盛り上がるのではないかと思っていたので、ピアニストの返事が意外だったのです。そして、イギリス人のエリザベス女王への敬愛の念は一筋縄ではないなと。

例えば、もし日本で天皇陛下の即位何周年とか言っても、大部分の人はそれよりオリンピックの方に熱中するでしょう。昨年の東京オリンピック以来、オリンピック神話は崩れたとは言っても。

イギリス人の王室愛は、また特別なものなのでしょうが、そのピアニストにしてみれば(もちろん私にしても)、生まれる前からエリザベス女王がいたわけで、即位して70年もの間、国民からの絶大な支持を得ていたということは、偉大な女王だったのだなと改めて思います。

そして、国民の支持100%のエリザベス女王の葬儀こそまさしく国葬。我が国の「国葬ではなく国葬儀だ」と誤魔化さなければならない、なんちゃって国葬とはわけが違うし、格も違います。我が国のなんちゃって国葬は、どこからどう見ても恥ずかしい。

何はともあれ、エリザベス女王のご冥福を心よりお祈り致します。